なぜ、ロカボ(糖質制限)ダイエットが効くのか?

今回はロカボ(糖質制限)ダイエットがなぜ有効なのかを簡単にまとめています。これまでカロリー制限など他のダイエットを行ってきた方も、こちらの記事を読んで頂ければ糖質制限が有効な理由を理解いただけるかと思います。

太る原因、それは実は「カロリー」ではなく「糖質」なんです。

人間のカラダは、糖質を摂取すると血糖値が上がりインスリンが分泌されます。インスリンには血糖値を下げるだけでなく、身体に脂肪を溜め込ませる働きもあります。この働きが太る原因の一つです。

血液中のブドウ糖が増えるとインスリンがたくさん出され、カラダ中の細胞にブドウ糖を取り込ませようとします。筋肉などの細胞がブドウ糖を取り込むことで、血糖値が下がるわけですが、使い切れずに余ったブドウ糖は脂肪に変えられてしまいます。そして、結局内臓や皮膚の下の脂肪細胞に溜め込まれます。

※糖質で太るメカニズム

※糖質で太るメカニズム

つまり、血糖値が上がってインスリンが出ると人のカラダは太りやすくなるわけです。血糖値を上げてしまう糖質が太る原因となることが理解頂けると思います。そのためインスリンは別名『肥満ホルモン』とも呼ばれているんですよ。

肥満、糖尿病のメカニズム

インスリンは血糖値を下げるほぼ唯一のホルモンであり、カラダに脂肪を溜め込ませる働きをしています。これがインスリンの基本的な働きですが、脂肪が増えると困ったことが起こります。

それは人のカラダの脂肪が増えると、インスリンの効き目が悪くなることです。特に内臓の周りの脂肪が増えると、脂肪組織から分泌されるホルモンの影響でインスリンの効き目が低下します。これを医者は『インスリン抵抗性』と呼びます。

『インスリン抵抗性』のある人は、痩せている人よりも血糖値を下げるためにたくさんのインスリンを出さないといけなくなります。効き目が悪い分を、量でカバーしようとしているわけです。

2015-12-22 16.20.02

※太る負のスパイラル

こうなると悪循環が発生します。インスリンのカラダに脂肪を溜め込ませる働きが増してしまうのです。太ってインスリンが効きにくくなり、大量に分泌され、ますます太りやすくなる。負のスパイラルの誕生です。これが行き過ぎると、インスリンを作り続ける膵臓がやがて疲れ切ってしまい、インスリンを少ししか作れなくなります。こうなれば血糖値を十分に下げられません。つまり糖尿病になってしまいます。

ダイエットで気をつけるべき栄養素は?

たんぱく質、脂質、糖質は3大栄養素と呼ばれています。このうちたんぱく質は筋肉、骨、皮膚などカラダを作るために欠かせない栄養素なので、ダイエット中であってもしっかりと摂る必要があります。また、脂質も生体膜や代謝をコントロールするホルモンの原料となるため体内で重要な働きをしています。

その一方、糖質はカラダを動かすためのエネルギー源になります。糖質がカラダにない場合は脂肪が代わりにエネルギーとして使われるため、糖質量はそれほど必要ないのです。まして、ダイエット中は脂肪を消費したいので、余分な糖質は必要ありません。また、糖質を摂ることで太る原因となるインスリンを分泌してしまいます。

糖質はエネルギー源として最初に使われてしまうため、余分な糖質があると脂肪が消費されなくなってしまうのです。

ですので、ダイエット中は糖質量を減らし、タンパク質や脂質を変わりに摂るのが良いのです。

*3大栄養素

*3大栄養素

糖質を摂らなくてもカラダは大丈夫なの?

糖質制限によって、食べ物から糖質を摂る量を減らしたとしても、人間のカラダは糖質を作り出すことができます。アミノ酸などから肝臓で必要な分だけ糖質を作り出すのです。

そのため、糖質制限をしていても、カラダが自動で糖質量をコントロールしますので、低血糖になってしまうという心配はありません。

いかがでしたか?

糖質が太る原因になるということをご理解いただけたかと思います。一方で、タンパク質や脂質は必要ですので、食べる量を減らすのではなく、摂る栄養素を最適化するのが糖質制限の基本です。

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